半年以上前からチェックしていたアレキサンダー・マックィーン回顧展を観て来ました。当初は5月〜7月末迄の開催を人気の為に1週間延長、そのお陰でなんとかギリギリ滑り込みセーフ。しかし最終日前日、それも週末だったこともあってか、長蛇の列で会場まで4時間並びました。結局総来場数66万人というメトロポリタン美術館史上歴代の人気の展示会となりました。
マックィーンの死生観を表現した独創性が鬼気迫り、まるで衣服という「第二の肌」を纏うことに命を掛けるような危険なまでの皮膚感を感じる作品。ただカッコいいだけではなく、テーラーとしての研ぎすまされた技術、服作りへの哲学。わずか15年のデザイナーとしての人生でしたが、彼自身の死が更に作品に魔法を掛けたような気がしました。若くして死んでしまう人が持つ強烈なカリスマの匂い。。
あまりに美しくて、魂をえぐるような洋服。そんな作品に出会えた恍惚感。天才の遺して行った研ぎすまされた感性を遅ればせながら味わい、その魔法にどっぷりと浸かっています。